選び方 住宅ローンの基本

家計の状況がずっと一定な家計の選び方、返し方

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マサヒロ氏
将来も特に収入が変わるわけでもなく、住宅ローンのほかにかかるお金も増えない場合、どんな資金計画の立て方が良いんでしょう?
家計の状況が今のままずっと変わらない家庭は、変化に対応するために複雑な考え方をする必要がないので安心です。
借り方・返し方のポイントを見ていきましょう。

 

収入も支出も変化しないのはこんな家庭

  • 扶養する家族が現在なく、今後も増える予定がない家庭
  • 今後も現在と変わらない働き方を続けていく予定の家庭

 

どんな金利を選べばいい?

マサヒロ氏
金利タイプはどれを選んだらいいですか?
家計の状況がずっと一定なのであれば、全期間固定金利型がおすすめです!

 

全額を全期間固定金利型で借りれば、返済額は完済までずっと変わりません
住宅費の変動リスクを抑えることができます。
家計の余裕も一定になるので安心感がありますね。

さらに、何年後にいくらの元金が残っているかも明確なので、返済計画の見通しが良いのも利点です。

 

でも低金利の変動金利型で借りたい……

とはいえ、今は変動金利のほうが低金利。
つい変動金利で借りたくなってしまうこともあると思います。

しかし、変動金利で借りると、当初の返済額は少なくて済みますが、5年後以降の返済額や残債が現時点です不透明です。
もしも、ローン返済額が増えると、その後の生活に余裕がなくなる可能性があるので、安定を求める方にはおすすめできません。

変動金利の場合、金利の見直しは1年に2回行われますが、返済額は5年間変わらないのです。
詳しくはこちら

 

マサヒロ氏
将来の金利はどう動くか分からないですもんね。

どうしても低金利の恩恵を受けたいのであれば、当初の返済を少なくするために変動金利型と全期間固定金利型を併用するという方法があります。
その場合、固定金利型の割合をできるだけ多くしましょう。
そうすれば、返済額は一定になるか、動きが小さいのでリスクを抑えられます。

 

夫婦の勤務形態別のポイント

マサヒロ氏
将来も収入が大きく変わらないというのは、夫婦共働きで今後もずっと続けていく場合と、夫だけが働いていて妻は専業主婦の場合がありますよね。
それぞれずっとその形態を続けていくのであれば、収入は大きくは変わりませんね。
どちらのパターンにも、返済の仕方にポイントがあります!

 

共働きを続ける場合

夫婦の収入を合算

共働きをずっと続けるのであれば、その分返済できる金額も増えるということです。
そんな場合は収入合算を検討するのもひとつの方法です。

収入合算とは

ローンを申し込む人の収入に、同居する配偶者や親などの収入を加えて申し込むこと

 

マサヒロ氏
なるほど!収入合算すれば、その分多く借り入れることができるんですね!
それもそうですが、借りる金額はそのままで、返済期間を短くするのも良いでしょう。
利息の支払額を抑えることができます。

 

収入合算するとこんなに違う!

たとえば、夫の年収が500万円、妻の年収が300万円だった場合を考えてみましょう。

①借りられる金額が増える
金利2%、返済期間30年、返済負担率を25%で試算
夫の年収500万円で借りられる金額 約2818万円
合算した年収800万円で借りられる金額 約4509万円
②返済期間を短くできる
金利2%、借入額2500万円、返済負担率を25%で試算
夫の年収500万円で設定できる返済期間 25年7か月
合算した年収800万円で設定できる返済期間 14年5か月
マサヒロ氏
こんなに変わるんだ!

注意ポイント

収入合算できるのは、借りる人の配偶者か直系親族に限られます
そのほかにも条件があったり、合算できる金額にも指定があったりしますが、金融機関によって異なります。
事前に確認するようにしましょう。

 

夫婦ペアローンを利用する

共働きであれば、夫婦それぞれがローンを借りるペアローンもおすすめです。
マサヒロ氏
ペアローン?さっきの収入合算とはどう違うんですか?

収入合算の場合は、あくまで債務者はローンの申込者1人だけ。
収入合算する人は連帯債務者という扱いになります。
ペアローンは、夫婦それぞれがローンの債務者となります。

それぞれが返済の責任を負うことになりますから、返済途中でもし共働きを辞めてしまっても、原則として債務者を1人に変更することはできません
また、その場合どちらかが返済を肩代わりするとなると、贈与税がかかる場合があります。
夫婦で借りる場合は、共働きを続けていくことが確実でないといけません。

収入合算の連帯債務者にしても、ペアローンで債務者になるにしても、それを返済途中で簡単に辞めることはできません。
収入合算やペアローンを導入する場合は慎重に検討しましょう。

 

妻が専業主婦の場合

マサヒロ氏
妻が専業主婦で収入がない場合はどうですか?
夫(または妻)だけが働いている場合、片方の収入だけで無理なく返済できるような資金計画が大切ですね。

 

夫婦二人暮らしで子供がいないので、教育費などもかからず、将来も家計の状況が変わらない……となると、つい、マイホームの予算を上げてしまいがち。
ですが、配偶者が専業主婦(主夫)の場合は、老後資金を多めに貯めておく必要があることを忘れないでください。
夫婦どちらか一方だけが働いている場合、退職金はあっても1人分です。
また、自営業者などの場合は年金額が少ないというリスクもあります。

マサヒロ氏
家計に余裕があると思っても、住宅にばかりお金をかけるのは危険なんですね。
そうです!

また、老後資金は長期間の運用が可能です。
効率的に貯蓄を増やすために投資の勉強をする人も多くいます。
すべての世帯に共通することですが、住宅費と貯金のバランス、運用が大切なのです。

 

マサヒロ氏
家計の状況が変わらないからと言って将来のことを何も考えずに借りるのではなく、より効率よく返済できるような対策を考えることも大切なんですね!

 

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