住宅ローンは定年までに完済
住宅ローンを借りる際、返済期間を35年に設定する人がかなり多いです。
たとえば35歳で住宅を購入した場合、35年返済で住宅ローンを利用すると、返済が終わるころの年齢は70歳ということになります。
実際には、35年で借りても定年までにローンの返済を終わらせるようにする人が多いです。
繰り上げ返済をして調整したり、退職金をローンの残金の返済にあてることで退職のタイミングで完済してしまうという方法があります。
しかし、ローンの返済のために退職金を使ってしまうと、退職後の生活を年金のみで過ごすことになりかねません。
年金をあてにするのは危険!
現在、国民年金や厚生年金をもらっている人でも、公的年金だけで生活していくことはできないと言われています。
ましてやこれから住宅を購入してローンを返済しようという人の場合は、実際に年金を受け取るのは20年、30年先の話になります。
そのときまで公的年金制度が今と変わらず継続しているとは考えにくいです。
現在、国民年金の未納者の割合は約37%にもなり、20代では約50%もの人が未納であると言われています。
将来、公的年金がきちんと支払われるという保障はどこにもないのです。
たとえば老後生活を夫婦2人で過ごすとすると、月間で最低でも23万円が、さらにゆとりある生活を送るためには37万円が必要と言われています。
つまり、60歳で退職し80歳まで生きたとすると、老後に最低限の生活を送るためには23万円×12月×20年=約5500万円もの資金が必要という計算になります。
公的年金がなくなるということはないかもしれませんが、このような時代だからこそ、退職金をローン返済にあてなくて済む資金計画を考えた方が良いでしょう。
ポイントは「短期間」「少額」「低金利」
住宅ローンの支払い金額は、
- 借入期間
- 借入金額
- 金利
の3要素で決まります。
住宅ローンの支払い利息を少なくして返済額を減らすためには、
- 借入期間は短く
- 借入金額は少なく
- 低金利
で利用することが大きなポイントになります。
たとえば、借入金額3000万円、期間35年、金利2.5%のローンを利用した場合、毎月の返済額は10万7249円となり、総支払い額は約4500万円(利息は1500万円)になります。
一方、上記と同じ条件で返済期間のみ25年にして利用した場合、毎月の返済額は13万4585円と少し高くなりますが、総支払い額は約4000万円(利息は1000万円)となり、500万円もの差が出ます。
毎月の返済額が3万円アップしても負担にならない家庭であれば、返済期間を10年短くした方が断然お得というわけです。
ほとんどの人は住宅ローンを組むとき、返済期間を30年や35年に設定します。
ですが、30年、35年後の自分がどうなっているかはあまり想像できないですよね。
退職までにローンの返済を終わらせるということを目安として、毎月の返済額が無理のない金額に抑えられる範囲で借入期間を短くするというのもひとつの方法です。
実際の資金計画をチェックしてみよう
マサヒロさんの資金計画(金利2.6%/返済期間35年/固定金利) | |
物件価格 | 4300万円 |
貯蓄 | 1000万円 |
頭金 | 600万円 |
手元に残すお金 | 300万円 |
毎月の返済額 | 約13万5000円 |
年間住居費(ローン+諸費用) | 約200万円 |
購入後の年間住居費は一見高そうに見えるのですが。
その分がなくなることを考えたら、特に家計に影響はないかな。
GOODポイント
返済額と家賃の比較だけでなく、年間住居費を算出して家計と照らし合わせている
固定金利だから返済額も安定します!
GOODポイント
購入後も貯蓄ができる家計になるように考えている
マサヒロさんは現在40歳。
このプランのまま、退職金に頼らずに60歳までにローン完済を目指すとしたら、通常の返済以外に毎年約100万円も繰り上げ返済をしなくてはなりません。
一見完璧に見えた資金計画でしたが、定年時のローン残高を考慮せずに計画を立ててしまうと、後から大変なことになりかねません。
モデルルームなどで資金プランを作ってもらう際は、60歳時のローン残高の試算なんて提示してくれません。
自分で返済予定表を作って、60歳までに返済できるように計画をたてましょう!
まとめ
- 住宅ローンは定年までに完済できるように計画をたてよう
- 退職金で返済したり、年金をあてにするのは危険!
- 資金計画を立てる際は、必ず60歳時のローン残高をチェックしよう
住宅ローンを借りるなら「一括仮審査」が絶対オススメです。
住宅ローンをどの金融機関で借りたらいいのか?
色々調べて比較して、一番良い金融機関を選びたいですよね。
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