じゃあ金利が高かった時期に固定で借りてしまった人は、かなり損をしてることになりますよね。
住宅ローンの借り換えという方法があります。
住宅ローンの借り換えに注目!
「借り換え」とは?
現在返済している住宅ローンを一括返済するために、新たに別の住宅ローンを借りることを「借り換え」と言います。
低金利の今が借り換えの最大のチャンス!
住宅ローンの金利が低い状態が続いている現在は、マイホームを購入する人たちにとっては絶好のチャンスと言えるでしょう。
しかし、このメリットが受けられるのはこれからマイホームを購入する人だけではありません!
現在すでに住宅ローンを借りて返済中の人にとっても、「借り換え」を利用することによって、低金利の恩恵が受けられるのです。
少ない金利差でもメリットあり!
残りの返済期間が長く、ローン残高も多いほど、わずかな金利差でも効果はあるのです!
条件設定
・10年固定
・残り返済期間25年
・ローン残高2500万円
借り換え効果の例
借入時期 | 残高 | 金利 | 年間返済額 | 差額(年間) |
当初 | 2,500万円 | 2.2% | 約130.1万円 | ▲74.880 |
借り換え後 | 2,575万円 | 1.6% | 約122.6万円 |
借り換え前と借り換え後の金利差はたったの0.6%です。
ですがこの場合、減らせる金額は年間約7万5000円。
毎月返済額に換算すると、マイナス約6250円です。
一見、そんなに変わらない!と思われるかもしれませんが、返済期間が残り25年あることを考えると、7万5000円×25年で合計187万5000円。
わずかな金利差でも、これだけの返済額を減らすことができるんです!
借り換え後のローン残高が25万円も増えてるんだけどどういうこと!?
借り換えの際は諸費用がかかります。
これらの諸費用の分もすべて含めて借り換えると、ローン残高は諸費用の分だけ上乗せされることになります。
借り換えの際にかかる諸費用
- 印紙税
- 融資事務手数料
- 登録免許税(抵当権抹消のため)
- 登録免許税(抵当権設定のため)
- 司法書士への報酬
諸費用の合計金額は、目安としてはローン残高の約1%ほどになります。
借り換え&返済期間の短縮という方法も
返済額は変えずに、返済期間を短く!
住宅ローンの借り換えの際は、借り換え後の返済期間が現在のローンの返済期間を上回らないように設定するのが原則です。
たとえば現在のローンが35年返済で、返済開始から10年が経過している場合、借り換え後の返済期間の上限は25年になります。
金利が低いローンに借り換えると、借り換え後の返済額や返済総額は当然少なくなります。
ですが、それに加えて、借り換えによる利息軽減効果をさらに増やす方法があります。
それが、「借り換え後の返済期間を短くする」という方法です。
借り換えで毎月の返済額が減った分、期間を短くする余裕が出てくると思います。
借り換え後の返済額が現在の返済額と同じ水準になるような返済期間を設定すれば良いわけです。
この方法なら借り換え後も家計の負担は増えませんし、返済期間を短くすれば、その分支払う利息の額も減らすことができるのです!
家計に余裕がある場合はさらに短く
住宅ローンを借りて、実際に返済が始まってみると、毎月の返済額に意外と余裕があった!という方もいるかもしれません。
つまり返済期間をもっと短く設定することができたということ。
そんな方は、繰り上げ返済するというのもひとつの手ですが、借り換えで返済期間を短くすることもできます。
返済期間を長めに設けてしまったという人は、借り換えで返済期間を短くしましょう。
借り換えできないケースもある
借り換えができない住宅ローン
借り換えは、金融機関が新規顧客の獲得を狙って行っているものです。
そのため、同じ金融機関内での借り換えは利用できない場合が多いのです。
また、財形住宅貯蓄への借り換えはできません。
また、民間ローンでは一般的に、ローン契約者は団体信用生命保険(団信)への加入が義務づけてられています。
したがって、健康状態などの問題によって団信に加入できない場合は、借り換えができないこともあります。
また、登記簿上の床面積が50㎡以下の住宅は、借り換えの対象外とされる場合も多いので注意しましょう。
借り換えには信用力が必要
借り換えとはいえ、新規で住宅ローンを申し込むときと同じように審査があります。
審査に通らなければ、借り換えをすることはできません。
審査の基準は新規のときと同じように、借り換え後の住宅ローンの返済負担率が基準をオーバーしていないかがチェックされます。
このとき気をつけたいのが、マイホーム購入後に自動車ローンや教育ローンなど別のローンを組んでいる場合や、転職などによって収入が下がってしまった場合です。
返済負担率は、住宅ローンだけでなく、現在返済中の他のローンも加味して計算されるので、基準を超えてしまう可能性があるのです。
過去に住宅ローンの滞納歴がある人も、借り換えは難しくなります。
また、担保となるマイホームの価値も重要です。
マイホームの価値が購入時に比べて大幅に下がっってしまっている場合、差額を現金で補填しなければ、担保価値割れによって借り換えることができなくなってしまいます。
まとめ
- わずかな金利差であっても、借り換えによって大幅に返済額を減らすことができる!
- 借り換えをして、返済額は変えずに返済期間を短縮して支払金利を減らす方法もある
- 新規借り入れのときは審査が通っても、家計状況の変化により借り換えができないこともある