フラット35の金利は安いけれど……
これはもうフラット35で申し込むしかないですよね。
この2つは実質金利を引き上げる要因となりますので、しっかり把握しておきましょう。
2種類の融資事務手数料
住宅ローンを借りる際は、融資事務手数料がかかります。
フラット35は、取扱い機関によって金利が異なりますが、さらに融資事務手数料も違っています。
事務手数料のタイプによって実質金利が変わってきます。
フラット35を選ぶ際には、手数料が金利にどう影響を与えるのかを理解しておきましょう。
事務手数料の2つのタイプ
フラット35を借りる際の融資事務手数料は一括支払いのみで、金利に上乗せしたり、借入金額に含めたりすることはできません。(※借換えの場合は可)
住宅ローンの融資事務手数料には、以下の2つのタイプがあります。
定率タイプ
融資額に対する一定の割合で算出されます。
一般的には「融資額×2.16%」ですが、最近では1.08%や1.5%などの場合もあります。
定額タイプ
融資額にかかわらず、手数料は一定金額に設定されます。
だいたい32,400円~10万円程度になっています。
一般的には、事務手数料が定率タイプのフラット35のほうが金利は低く設定されています。
ですが、だからといって定率タイプの方がお得という訳ではありません。
単純に金利の低い方を選べばいいというわけではないんです。
適用金利に融資事務手数料の負担も加味した「実質金利」を考慮して判断することが大切です。
定率タイプの融資手数料を実質金利に換算
以下の表は、定率タイプの融資事務手数料を金利に上乗せすると考えたときに、どのくらいプラスになるのかを示したものです。
この数字は、借入額や金利水準の差にはほとんど影響をうけませんが、返済期間によって異なってきます。
35年 | 30年 | 25年 | 20年 | |
料率2.16% | +0.1294% | +0.1485% | +0.1753% | +0.2133% |
料率1.50% | +0.0879% | +0.1009% | +0.1191% | +0.144996 |
料率1.08% | +.0061596 | +0.070596 | +0.0833% | +01013% |
たとえば、定率タイプの金利が1.75%で定額タイプの金利が1.90%だとしましょう。
融資額×2.16%の融資事務手数料を支払う場合、30年返済だと実質金利はおよそ+0.15%
定額タイプの金利とほぼ違いはなくなります。
団体信用生命保険の保険料
住宅ローンを借りる際には、多くの場合、団体信用生命保険(団信)に加入することが義務付けられています。
フラット35の場合は、住宅金融支援機構の団体信用生命保険に加入します。
一般の民間ローンとは違って、フラット35では団信への加入は任意となっていますが、加入する場合は、保険料が別途必要になります。
この保険料は、民間住宅ローンの場合は、保険料が金利に含まれているため、追加の負担はありません。
ただし、フラット35の団信保険料は、毎年のローン残高をベースに「0.36%」の料率で計算され、毎年の契約応答日に支払います。
実際には、年の途中で残高が少し減ることも加味して、初年度の保険料は借入金額1,000万円あたり年額35,800円で計算されます。
借入金額が3,000万円だとすると、初年度の保険料は10万7,300円にも上ります。
そうなるとこの保険料は、実質的に「年0.36%」程度の金利負担と同じになります。
たとえば適用金利が1.75%だったとしても、それに団信手数料分の負担が加わると、実質金利は2.1%(1.75%+0.36%)程度が目安となるわけです。
「適用金利+0.5%」程度が実質金利の目安
フラット35では、上記で説明した「融資事務手数料」と「団信保険料」の負担を加味した「実質金利」を計算しなければなりません。
事務手数料分(定率の場合)の+0.15%と団信保険料分の+0.36%を合わせると、実質金利は合計で0.5%程度プラスになってしまうと言えます。
フラット35は、低金利であったり、保証料が不要だったりと「借入のコストが少ない」イメージを持たれがちです。
しかし、民間住宅ローンでも保証料が不要のローンを取り扱っている金融機関は増えていますし、保証料がかかったとしても、0.2%程度金利に上乗せされる程度の負担です。
場合によっては、むしろフラット35のほうがコストが高くなってしまうこともあるということを認識しておきましょう。
下記の通り、実質金利を確認したうえでローンを借りましょう。
実質金利の目安利用する住宅ローン | 実質金利の目安 |
フラット35(手数料定率) | 適用金利+0.5%程度 |
フラット35(手数料定額) | 適用金利+0.36% |
民間ローン(保証料がかかる場合) | 適用金利+0.2% |
民間ローン(保証料不要の場合) | 適用金利そのまま |
適合証明書などの取得も必要
フラット35を利用するには、一定の基準を満たした優良な住宅であることが条件になります。
そして、購入する物件がその要件を満たしていることを証明する書類である「適合証明書」が必要になるのです。
これは、融資の実行までの間に用意しなければなりません。
分譲業者や工務店に問い合わせれば、取得方法を教えてくれたり、手続きを代行してくれたりします。
「適合証明書」取得の際には、物件検査手数料という費用がかかります。
金額の目安は約2~3万円です。
ただし、フラット35Sの場合は、その他の証明も含めて5~10万円にもなるようです。
中古マンションは省略できる場合も
中古マンションの場合、住宅金融支援機構が定める基準に適合する物件であれば、「適合証明省略に関する申出書」が利用できます。
この申出書をフラット35の取扱い機関に提出することで、適合証明手続きは省略できます。
中古物件の場合は、適合証明書を取得してからでないと融資の申込みを行えません。
この制度も活用しながら、速やかな対応を心掛けましょう。
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